Tour de Kumano ツールド熊野 UCI2.2

6月16~19日メンバー:樋口、岡本(京大)、牧(京大)、中西(同志社)、北野(立命館)、柴田(龍谷)(ゼッケン順、敬称略)

西日本学生京都選抜としてUCIレースのツールド熊野に出場しました。
メンバーは上記の6名でした。
このステージレースは初日に700mのプロローグ(ショートTT)とロードレース3ステージを走るものです。

以下、レースレポートです。少し長いですがご容赦ください。

プロローグ 24位/114人 54秒33 +3.33秒



初日はかなりの大雨で河川敷を走るコの字のコースのため、いかにコーナーを突っ込めるかというチキンレースのような感じでした。コースは走ったことがありましたが、うろ覚えなので徒歩で回ってイメージトレーニングを重ねました。アップはある程度念入りに行い、インターバルを入れて心拍を上げました。
自分では上位を狙えると思っていたので、機材も妥協せず、TTヘルメット、シューズカバーも着けました。先日からチューブレスを使っているので空気圧は前5後5.5気圧とかなり下げました。 秋田監督にアップオイルを塗ってもらい、落ち着いてスタートラインに並びました。
スタートして全開でもがきますが、あまりスピードに乗った感じが無く、コーナーもミスり、最後もあまり加速できずにゴールしました。
最終的に24位になりなんとも言えない微妙な順位になってしまいました。
1,2位の阿部選手、大久保選手は雨の中でも念入りに試走を行っており、その差が大きく出てしまったと思います。
ダウン中に秋田監督からダンシングのフォームが崩れているとの指摘があったので、第1ステージでのスプリントをイメージしてホテルまでの自走でフォームの練習をして帰りました。

第1ステージ 16.3×7 114.1km
16位 +3秒 88人完走

第1ステージは平坦基調の16.3kmを7周するレースでした。KOMのところで道が1/3程の細さになり短い急坂があるため、集団の後ろにいるとかなりきつくなるコースです。ゴール手前にコの字のコーナーがあり、最終コーナーに入った順番で順位が決まることが多いです。2年前に湘南ベルマーレから出場させていただいた時はここでDNFとなってしまい、その時の恐怖が少し残っていました。しかし合宿で12周も回り、路面のヒビの場所まで覚えているんじゃないかというぐらい走り込んでいたので自信もありました。
スタートは新宮駅前からパレード走行を行い、レーススタート地点のさつき温泉前までゆっくり走りました。あまり緊張することもなく、良い状態でレーススタートを迎えられました。
ローリングスタートでしたが、リアルスタートになった途端に集団後方で大きめの落車があり、半周ほどニュートラルになってからレース開始になりました。実質、初日のためアタック合戦が起きますがちょうど良い人数とメンバーの逃げが出来ず、3周目程まで続きました。1度は反応しましたが、ゴールスプリントの可能性が高いため集団内で待機しました。チームメイトの中西さんもアタックに反応し、一時飛び出しましたが決まりませんでした。
4名ほどの逃げが決まり、集団が落ち着いたタイミングでチームカーに下がりボトルを受けとりました。その時点で集団内に確認できたチームメイトは中西さんと柴田さんの2人だったので3本もらって渡しに行きましたが、中西さんはいらないと言ったので1本余ってしまいました。チームカーで色々あり余った1本がペットボトルだったので、ある程度飲んでから観客にプレゼント?という名の軽量化。
残り3周ほどになり、このステージの優勝の可能性が高いUkyoのジョンの後ろをストーカーしました。残り2周程で中西さんからいらないものがあればもらうと言われ、残っていたボトルを渡した瞬間に中西さんの前輪がバーストしました。自分の代わりにバーストしてくださったのだと思います。ありがとうございました。
最終周回に入り、ジョンが前にするすると上がっていき自分ははぐれてしまいます。柴田さんに引き上げてもらおうかと思いましたが、しんどそうだったので自力で上がりました。逃げも吸収し、スプリントに向けてスピードが上がり位置取りも激しさを増しました。愛三の近くまで上がりましたが、外から被されたので1度下がり前に上がる流れに乗りました。前からはアシストを終えた選手が後ろの選手を妨害するかのように斜めに下がってきます。ラスト1km程で左右からアシストが下がってきて1人分のスペースしかなく、隣にいた土井選手?が一瞬ブレーキを掛けたので思いっきりその隙間に突っ込み、さらに前に上がろうとしましたがコーナーに差し掛かってしまい、もがきましたが誰も捲れず16位でゴールしました。一桁ゴールを目標にしていたので悔しい結果となりましたが、単騎でスプリントで挑んで上位に絡むのはまだ実力や経験が足りないと感じました。

第2ステージ 109.3km
52位 +11分31秒 74人完走

第2ステージは千枚田の登りを通り、そのあと(自分にとっては)超級山岳の札立峠を越え、山岳ポイントがない登りで千枚田より高い場所まで行き、もう一度千枚田を登りスタート地点まで戻ってくるコースです。
レース前に監督より、登りに強い中西さんを札立峠の手前で集団前方まで引き上げ勝負させろとのオーダーがありました。
熊野倶楽部前をスタートし、パレード走行で熊野市駅前を通り正式スタート地点で1度止まってからスタートしました。個人的には逃げに乗り札立峠の頂上以降で先待ちしたいと思い、失敗したときのことも考慮し、2回までと回数を制限してアタックに反応しました。スタート直後からちょっとした登りが始まりましたが愛三の原田選手がアタックしたくならないようなペースで牽き続けたので登りでアタックは起こらず、終わってからアタック合戦が始まりました。今日は山岳コースなので早い段階で逃げが決まるのではないかと思い、前方で展開しました。リーダーチームのMAAPの選手が飛び出したので反応しましたが、後ろを見ると内間選手がマーク…学生なんだから逃げさせてくれよ!!と内心思いながらも決まらなかったので集団内で休もうとします。そのタイミングでカウンターアタックがかかり、それが決まってしまいました。反応できない位置ではなかったので、無理にでも付いていけばよかったのかなと思いました。
その後、逃げが決まったこともあり、かなりゆっくりなペースで進み、1回目の千枚田の登りをこなしました。
下りきってから程なくして札立峠に向けての位置取りが始まりました。中西さんと柴田さんを後ろにつけて左端から上がり、2,30番手で登りに突入しました。中西さんは自分にありがとうと言い、メイン集団とともに飛んでいきました。少し遅れて柴田さんも抜いていき自分も付いていこうとしますが、オールアウトしかけたので1度ペースを落としてから一定で登りました。チームカーに抜かれたときにボトルを受け取り、後ろの大きめなグルペットに合流しました。前のグループに合流できれば、U23ジャージを狙ったり中西さんのアシストを出来るのではないかという気持ちがあり、その後の登りで踏みすぎてしまっていたようで、Ukyoの住吉さんから注意されました。その後はグルペットでローテーションを回し11分ほど遅れてゴールしました。
自分がいたグルペットはスプリンターの選手が多くいたので、競ることが出来るほどのスプリント力を身に付けるか、ひとつ前前の集団で走れないと選手としての存在意義がないと思いました。

第3ステージ 10×10 100km
DNF 55km地点 完走44人

第3ステージはアップダウンの多い10kmの周回コースを10周する100kmのレース。第2ステージが思ったよりバラけなかったため、総合争いが僅差で逆転を掛けたアタック合戦が起こることが予想され、厳しいレースになることを覚悟しました。
今回はローリングスタートではなく、ピストルの音と同時にスタートが切られました。集団の少し後ろでKOMの登りに入り、逃げを決めたい選手や総合逆転を掛けて前方でアタック合戦が起き、集団のペースが一気に上がりました。自分にとってはとても早いペースに感じ、ギリギリ最後まで耐えられるかなというペースでした。その後、中切れが2,3回起き、埋める人が居なさそうでここでレースが終わってしまうのではないかと焦って自分で埋めてしまいました。そのせいで、ほぼ限界状態でKOMの登りに入ってしまい、1度千切れましたがチームカーの隊列を使い復帰しました。そこからはきつくてあまり覚えていませんが、千切れては追い付くことを2,3回繰り返し、最後は完全にオールアウトしてしまいDNFとなりました。位置取りの悪さと焦って自分のキャパシティ以上のことをしてしまったのでそれを改善していきたいと思いました。

今回、西日本学生京都選抜として出場し、他の大学との違いなど今までと違う視点で自分達のチームを見直す良いきっかけとなりました。
最後になりましたが、出場の機会を与えてくださった西日本学生自転車競技連盟様、帯同してくださった秋田監督、谷口メカニック、高村マネージャー、チームメイト、応援してくださった方々、ありがとうございました。
強くなってまたツールド熊野にチャレンジしたいと思います。

3回生 樋口