全日本学生RCSオープン戦埼玉クリテリウム第4ラウンド

戸祭 クラス3−A 優勝

2月24日(日)晴れ 

メンバー:戸祭

このシーズン最後のクラス昇格をかけたレースがやってきた。
 前回の埼玉クリテは3位で昇格を逃しただけに、今回は気合を入れて昇格を狙っていった。
 実家の千葉から埼玉まで車で2時間半。家の近くのコンビニで朝飯、昼飯を仕入れ、出発。
 朝飯はシリアル1人前とおにぎり1つ、それにオレンジジュースを取った。いつも食べ過ぎてしまうので加減を見ながら食べていった。


 体のコンディションはあまりよくなかった。夜は10時に布団に入ったが、緊張で寝れず、朝起きるとお腹が痛い、脚は悪くはない、そんなこんなで会場入り。


 会場はいつも以上に風が強かったが、風向きは前回と同じで最後の直線は追い風だった。これで残っているクラス3の力じゃ逃げるのは難しいだろうと予想し、スプリント勝負に備えてイメージトレーニングをした。最後のコーナーを先頭で抜けることができれば、その時点で後ろとの差は5m以上広がり、そのまま追い風でスプリントに入ることができるだろうと踏んでいた。
あとは最初に中切れに巻き込まれない位置にいることが重要となってくる。今回の風は凶悪的で、ほかのクラスでは1周目で先頭5人になるほどだった。なので1周目からスプリントにはしっかり絡んでいこうと思っていた。アップは風が強いので短時間で高強度をしっかりやり、脚を確認していった。


 そしてスタート30分前にはサインを終え、できるだけ早くスタートラインへ。スタッフには5分前に来いと言われたが、そんな余裕はない。20分前にはラインに並んでいた。徐々に周りに選手も増えていった。今回のクラス3の参加者は全部で40ほどだった。それをAとBの二つに分けるため1グループ20人ほど。親のコートを借りて体を冷まさないようにスタートを待った。


 そしてスタート3分前、コートと長そでジャージ、ロングタイツを脱ぎ、ユニフォーム+アームウォーマー姿になった。

 最初のコーナーは先頭で通過したいと思っているので、集中していた。
そしてレースはスタート。
最初の1踏み目でしっかりクリートをキャッチし、はめる。そこからは7割の力でダンシング。周りには誰もいない。後ろを見ると2mほど後ろが離れている。
そのまま最初のコーナーをクリアし、200mほど走ったところで後ろに集団が迫った。そのまま交代しようとも思ったのだが、あまりにも風が強く、集団に戻りたくはなかったので、集団をふるいにかけるつもりでコーナーでスピードを上げて、集団を伸ばす。それ以上無理はせずに前に4人ほど行かせて後ろに付く。最初の1周は半分以上向かい風の中で引いてしまったので、最初のスプリントには参加せず、後ろから離されない程度に追いかけた。そのまま前にくっつくと先頭集団はすでに3人、ほかの人はスプリントで切れていた。


向かい風の中を3人で先頭交代しながら進む。残った2人は慶応と東海で前回一緒に走っているのである程度の力は知っていた。慶応は前回は岡さんと2人で逃げていたが、力尽きて落ちてきてDNF、東海はパワーがあり、集団を引き続けたのちもスプリントで張り合ってくるという感じだった。どちらも強いことには変わりなかった。
3人で回していると、慶応が逃げるためのアタックを仕掛けてくる。東海の「(慶応が)いったぞ!」という声に反応して逃がさないようにダンシングする。すぐに捕えて後ろに付いていると慶応は「引け!」と肘で合図してくる。しかしスプリント狙いだった自分は引きたくなかったので、黙って後ろに付いていた。そんなことが数回あり、慶応も諦めたのか、疲れたのか、大人しくなった。確かに2人に絞れば昇格は確実に見えてくるが、東海の力は知っていたし、逃げに関しては慶応のほうが強そうだったので慶応を抑え込んだ。


 2周目のスプリントでは横風がすごく、前の二人の車体はななめ45度に傾いていた。本当に  /   /   こんな感じになっていた。ダンシングをしようものなら、吹っ飛ぶこと間違いなし。シッティングですら飛んでいきそうで怖くて前の選手は抜けずにそのままポイント通過。
3週目のスプリントは東海が先頭で最終コーナーを抜け、スプリント開始。やはり東海はスプリントが強く、後ろから追うものの厳しそうだったので無理せず、2位で通過。慶応はスプリントは苦手なようで、スプリントに絡んでは来なかった、だから逃げたいのだろうとは思っていたが、スプリンターの多い集団から逃げるのは厳しいだろうと考え、自分はスプリントに集中することにした。
 4週目で後ろから大阪経済の人が追いついてきた。4週目のゴールまで1,5km地点で集団が落ち着き始めようとしていたので、先頭に出て集団を引いて行く。風も追っていたのでこのままゴールまで行ってしまおうと、いいペースで引いて行く。ゴール前350mと500mに二つの直角コーナーがある、そこをぎりぎりで抜けていき、後ろと差をつけようと考えていた。
ぐいぐいと集団を牽引していき、コーナーが近づいてくる。ほんの少しブレーキを握り、行けると思ったところでペダリングを再開しながらカーブに入っていく。思惑通り後ろは3mほど離れた。後ろはダンシングで追ってくるが次のコーナーは広いのでさらに攻めて曲がっていく、この時点で後ろとの差は5m以上あった。後続は早めに追いかけないと追いつかないのでスプリントを開始してくる。自分は後ろを見ながらぎりぎり勝てるところでスプリントを開始する。そのままトップ通過。あまり疲労をためずにポイントを稼ぐことができた。

 その後、日大も追いついてきてポイントは分散する形になった。
 日大のスプリント力はすごいと思った。さっきのようにコーナーで離してもシッティングで追いついてきて、スプリントを開始する。しかしその前のポイントを考えると順位にはかかわらなさそうなので、無理して追わず、東海を見ながらスプリントをしてポイントを重ねていった。東海に負けたら、次は勝つ、それを徹底して、最後の大きなポイントで差をつけようと考えていた。

 そして9週目、10周目に備えるためにスプリントには参加せず、力をためた。そして10周目はなぜか東海が全部引いていた。変わろうとしても後ろに下がらないので、それに甘えて後ろで最後のスプリントに備えた。そして一度も先頭交代せずにスプリントへ。東海、日大、自分の順でコーナーに入っていき、全員ほぼ同時にスプリント開始。力を残していた自分が頭一つ抜け出す。そして後ろを見ると、たれていく後続の姿が見えた。このままいけると確信して、踏んだ。そしてゴール。
 


 結果的には1位だったわけだが、この時点ではまだ結果が分からず、親の話を聞くと東海のほうが目立っていたとのこと。レース中は完全に抑え込んでいたと思っていたが、非常に不安だった。立命館の監督にも「最後は良かったけど、前半があまり取れていなかったね。」と追い打ちがかかっていた。まぁしかし悩んでも仕方がない。帰宅の準備をして、順位を見に会場へ。
 不安だったのでリザルトの一番上に名前があることがとてつもなくうれしく感じた。
 



 今回クラスが昇格できて本当に良かったと思います。これで沖縄合宿には心置きなく望むことができる。ここまで来るのに1年間色々な人にお世話になりました。周りの人たちの助けを借りてようやくスタートラインに立つことができました。レースを始めて最初の1年でフレームを2本ダメにする奴はあまりいないと思います。アキコーポレーション様のフレームを提供して頂き、練習をすることができて、地元の自転車屋さんの自転車を借りて、レースに出場することができました。周りの人たちに助けてもらえなかったら自転車に乗れてすらいなかったと思います。ありがとうございました。チャンスをくださった監督、応援してくださった先輩方、ありがとうございました。今後もよろしくお願いします。
 今まで以上に自転車を楽しんでいきたいと思います。




とにかくここからが勝負なので、気合を入れていきます。




ありがとうございました。
乱文乱筆駄長文失礼しました。                           



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