第79回全日本アマチュア選手権ロードレース

廣浦 平野 木村 吉岡 服部 丹後

土砂降りの中広島中央森林公園で行われた全日本アマチュア自転車競技選手権大会。
1周12.3kmを13周走るU23に出場の我々は緊張の面持ちでレース会場へ向かった。
会場へ着くとすでにジュニアのレースが始まっており、後輩を応援したりこれから始まるレースの展開を予想したりしていました。アップに行く選手たちや、それぞれのベストな走りができる補給食を携えているうちにレース1時間前を迎える。走りなれた地元のコースでのアップは他のコースよりも少し落ち着いてすることができました。

そしてついにピストルの号砲とともに選手たちが一斉にスタートしました。このコースはスタートしてすぐに下りが続き、ペースがとても速くなることは承知していたので前に前に行こうとするが、皆同じ事を考えておりなかなか前へ行くことができません。前へ行こうと悪戦苦闘していると僕の目に写ったのはエース吉岡のパンク。先日行われた個人ロードで6位入賞という快挙を達成した吉岡にとってこの大会での勝利は手の届く範囲にあったはずがまさかのアクシデント。1周目の最後の上りのコーナーを曲がるとここでもまさかの落車があり、僕と服部は足をつきタイムギャップが発生する。

集団から30秒ほど遅れていたであろうか。
ここで終わるわけにはいかず懇親の力をペダルにこめて全力で坂を駆け上がる一同。そして。公園センター前のストレートを抜け、コーナーに写った景色はまたも集団落車。その中には青ジャージを着た選手が2名含まれていました。今シーズンが最後の廣浦はとても悔しそうでした。長距離のレースを得意とする木村もここで脱落。京産のエース達が1周目にトラブルに巻き込まれこんな形で終わりを迎えるとは誰もが予想していませんでした。

この落車により8名ほどの逃げ集団が形成され、それを追う形となりました。僕は今ある力を全て使い切るつもりで走っているとなんとか集団へ追いつくことができました。しかしそれも束の間。2周目の最後の上りでアタックがかかるととてもついていけずちぎれてしまいました。走っているうちに徐々に集団を形成し、追走を試みるがいっこうにタイムが縮まることはありませんでした。

第3集団でローテーションしながら走っていると20名ほどいた集団が気づくと6名ほどになっていました。その脱落した選手の中には服部も含まれていました。ホームストレートで廣浦に"お前しか残っていない"と言われた時は去っていった仲間の分も背負って全力で走らなければならないという強い執念が芽生えました。

7周目を半周ほど走るとコーナーワークが急にへたくそになったような気がしました。今まで走っていたラインが取れない。前輪がスローパンクしていました。またもタイムギャップが発生してしまうが、集団のペースは落ちていて半周ほどで追いつくことができました。 

次々と選手が脱落し、残り3周に入ると集団は3名まで減りました。ホームストレートの応援してくださる皆様の暖かな声援はとても励みになりました。 

最終周。是が非でもこの集団の頭を取りたかった僕はアタックをするがついてこられ、最後の上りでアタックされちぎられてしまいました。悔しい気持ちでいっぱいでした。 
そしてついに長かったレースが終わりました。 


このレースを通して気づいたことは、永遠の課題である瞬発力をつけなければならないと思いました。上りでのアタックに反応できる瞬発力がなければ結局ちぎれておいつくのにまた足をつかう始末になってしまうということが重々分かりました。

三回生 丹後